「歯、鼻、目、耳、口」から派生した言葉。

「目」から派生した言葉(日本語の語源)

「歯、鼻、目、耳、口」から派生した言葉。

前回の「歯、鼻」から派生した言葉の続きです。今回は「目」。空間的な「間」と時間的な「間」という概念が目から生じ、いろんな言葉を作っています。今回は「目、間」が語源と思われる言葉を一挙に紹介します!
ただし異説もいっぱいある中の一例です。

「目と間」は目が関わる言葉

「目と間」は目が関わる言葉

弥生時代の男性
へっぽこ隊長

「目(め)」というのは「まぶた、まばたき、まつげ、まなこ、まなざし」という言葉があるように、昔は「ま」と発音していた。

弥生時代の女性
さくや
「客間」の「ま」など、目で見える空間も「間(ま)」。そこから時間的概念の「間(ま)」も生まれる。

「前」の語源は目+辺、「参る」の語源は目に入る

へっぽこ隊長

「前」の語源
=目(ま)+辺(へ)。目の向いた方角

「賄う」の語源
=目(ま)+叶う。準備万端にすること

「参る」の語源
=目(ま)+入る。目に見えるところに入ること

「お参り」の語源
=神や仏の目が届く範囲に入ること

「まさか」の語源
=目(ま)+逆(さか)。見えるものが逆になること

「まがい物」の「まがう」の語源
=目(ま)+交う。見間違えること。「間違う」も同じ

弥生時代の女性
さくや

「違う」の語源は「手(た)+交う」。それに間がついて「間違う」ね。

「紛る」の語源は目切る、「負ける」の語源は目が眩む

弥生時代の男性
へっぽこ隊長

「紛る」の語源
=目(ま)+切る。ちょっと見では訳わかんなくなること

「撒(ま)く」の語源
=見えるところに散らす。または「間」に配る「まくばる」の短縮形

「まぐわう」の語源
=目(ま)+通う。目線を通い合わせること

「負ける」の語源
=目(ま)+「くる」で目が眩むこと

弥生時代の女性
さくや
「ま」も「真(ま)」も目に見える事実として同根の言葉だから、
「誠(まこと)=真言」も同じね。

「増す」の語源は目+す、「減る」の語源は辺+る

弥生時代の男性
へっぽこ隊長

「増す」の語源
=間(ま)+す。目前の間に集まって来る。「減る」の語源は「辺(端)+る」で見えないところに去って行く。

「勝る、優る(まさる)」の語源
=何かと比べて「増す」こと

「真面目」の語源
=マジマジと見ること

「まづ」の語源
=目(ま)+つ。目についたものから

「瞬く(またたく)間」の語源
=まばたきする間

「的」の語源
=目(ま)+当て。目当てと同じ

「微睡む(まどろむ)」の語源
=目がとろむ

弥生時代の女性
さくや
「増す」は中央に集まって来る、「減る」は端っこに散っていくイメージね。

「学ぶ」の語源は真似ぶ、「守る」の語源は目見る

弥生時代の男性
へっぽこ隊長

「真似(まね)る」の語源
=目(ま)+似る。

「学ぶ」の語源
=「真似(まね)ぶ」で目でみて似たことをすること

「まばゆい」の語源
=目(ま)+映(は)ゆい

「守る」の語源
=目(ま)+見る。目を離さず見ること

「迷う」の語源
=目(ま)+酔う

「稀(まれ)」の語源
=間(ま)+有れ。時間的に長い「間」が有る、つまり滅多にないこと

納得できない女性
さくや

いくらでもあるね。

耳、口は?

これもいっぱいあるんでしょう?
もう疲れたわ!

弥生時代の男性
へっぽこ隊長
耳と口は、良く分からない!
びっくり女
さくや
えっ!
笑顔の男性
へっぽこ隊長
本日はこれまでっ!
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